2014年12月9日火曜日

スコア100切りを目指すなら・・・ゴルフはもっとよりシンプルに!「シンプルシンキングのすすめ」

 珍しく「書評」もどきに挑戦してみたいと思ったので今回のエントリーテーマとします。
もちろん、「ゴルフ」に関する書物(書き物)を読んだのでそれに関してですよ。

photo credit: dmelchordiaz via photopin cc
前段として、スコア100をなかなか切る事が出来ないプレーヤーや、たまに大たたきの108点などを計上する涙をのむプレーヤーなど、あるいは、ゴルフを始めて1年未満の方や、スコア90台を切れずにある種の壁に向き合っている方などがターゲットです。

※※※※もう一度整理しますと※※※※

【ターゲット】
・ゴルフを始めて1年未満の方
・スコアがなかなか100を切れない方
・平均スコアは90台だが、タマに100を超える時が有る方
・スコア90から新たな壁が現れて、なかなか乗り越えられなくて別の手法を模索している方

以上の様な方を念頭にして著者の「ゴルフ」に対する取り組みを論理だてて書き進めている本で、
読み終えて、これは為になったと個人的に感じました。
よって「書評」と言うのは大げさですが、この場で「ご紹介」を込めて進めて行きたいと思いますね。

著者の人となり

「ゴルフ」の理論書とイメージすると、幼少期からのアスリートが長年の蓄積したその知見を元に「考え方」「動作の理屈」等を図説付きで構成されているのが一般的だと思います。

しかし、ここで登場する著者は、50歳になって「ゴルフ」を始めた、いわゆる遅咲きのプレーヤーで、普段は、山形県で大学院の教授をしている「先生」です。

教授以外にも、専門は理系で、主に「有機EL」に関する照明(光束)の効率化を企業と連携して研究開発しているのが日常の姿との事。

完全な理系の方で、文系の私が、その本を発見した時には、にわかに信じがたいとそのタイトルを読んで即座に判断してしまいそうになりました。

ゴルフを始めた動機について

著者の略歴の中で、学生時代に「スキー」でかなりならしたとあり、全くの運動音痴では無いが加齢とともに得意であったはずの「スキー」に体が付いてこない事を嘆きだしている背景が自身に合って、著者の身近な周りでの「ゴルフ」談義から始まる勧誘が有った。

そこまではよくある話だが、そこで著者は「ゴルフ」なぞ「スキー」に比して難しい訳が有るはずが無いと当初タカをくくっていたのです。

なぜなら、「止まっている」ボールを打つ事の頭で考える「稚拙さ」「単純さ」を甘く見ていたとの事。
で、その仲間に対して、「比較的短期間で上達する!」と高らかに宣言してしまったのが「ゴルフ」を始めた動機となっています。

さぁ、実際に紹介して行きましょう・・

本書のタイトル

「大学教授が考えた 1年で90を切れる ゴルフ上達法!」    ー練習したのは、週1回 1時間半だけー

著者名:城戸 淳二(山形大学 卓越研究教授)

本書のポイント

ゴルフを始めた時:スコア140以上⇒1年後:スコア89

・有機EL研究の「世界的権威」が自ら実証!!
・実践したのは、練習を徹底的にシンプルにすることだった!

お勧めするワケ

まずは、何といっても「ゴルフ」に対する捉え方の着眼点の角度が違うと率直に感じたのですよ。
私なんか、体育会系のゴリゴリの脳みそ筋肉タイプの人間にとって、「数こそ上達」と信じて疑わず、ただただ闇雲に全てのフル番手のアイアンやドライバー等を体力の許す限り練習に明け暮れたのでした。
しかしそこは理工系・・・
確率とそこから導き出された自身の傾向や特徴を俯瞰で捉え、冷静に自身に課した課題を「人の目も気にせず」精進する所をサラッと紹介しているのですが、そこが、自意識過剰な私にはまずひと山あるなと・・・独学では決して到達しない考え方であると、ただ単純に関心したのです。

私も始めとしてそうなのですが、身近な周りにいるプレーヤーの方も同様な「心の呪縛」に取りつかれているプレーヤーは多いと思います。

それらを、「シンプルに単純化」する事によって、「メンタル」の持ちようを変革させようとする記述に多く内容を割いています。

内容量自体は、比較的ライトなページ数で2~3時間程度で読破する事が可能で、翌日には早速練習に組み入れたり、あるいはラウンド時に心がけたりと即時性の高い「気付き」に特化しています。

ですから、本書の内容を反復練習して習得する為に過分の時間を要したり・・・等と言った事は無いと断言できます。
明日からでも即実行に移せる事ばかり書かれています。
このあたりが、私がお勧めするポイントとなります。

ただし・・・

本書には、冒頭にも記したように、明確に読者とするターゲットが設定されている為に、そこから外れるプレーヤーにとっては、いささか不満の残る内容となります。

どういう事かと言いますと、
恒常的にスコアが90を切ってプレーするいわゆるハンディーキャップが15以下のプレーヤーには本書は獲る所が無いと思います。

なぜなら、本書で1年間でベストスコアが89と謳っているのですが、私が判断するにこれは一種のフロックで、皆さんにも良くある「たまたま」が重なった日であって、そのスコアが出たと考え、本書で紹介している「心構え」や「チップス」を習得しても、スコア90は切れてもスコア85は切れないと思うのが率直な感想です。

さらに言うなら、スコア82を切る時に1回、同じくスコア80を切る時に1回、同じく75を切る時に1回と、パープレーに至るまでにあと少なくとも4回は「壁」(かべ)が登場するのですが、本書の手法は、良くてスコア86迄が限界値です。

なぜなら、そこからさらにスコアを縮めようとすると、「グリーン周り・パッティング」のスキルで有ったり、「狙ったタマ筋を操作して打てる」であったり、今までとは異なる技能を求められるからに他なりません。

最後に

とは言っても、1年間と言う短期間の間に、よくもまぁこんなに合理的な手法を思いついて、また結果をだしたなぁと感心しきりである事は、疑いの無い所です。

ゴルフ初心者はもとより、中級者にとっても、再確認の意味合いもあると思います。

私には、有益でした。

興味のある方は、もし良ければアマゾンキンドルで入手出来るので、是非一度読んでみて下さい。

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