本業の、お話と言うのは、当ブログサイトでは一度もエントリーを試みた事が無いのでありますが、まぁ、業界関係者の閲覧者様も50名様ほどに今現在では数える事が出来ますので、ここらで一つそう言った関連のエントリーでもしてみようかと考えたのが今節のエントリーで有ります。
photo credit:Etsy |
えー、一口にDIYと言っても多岐に渡ります。
ここでは、壁装関連の内装材料に関してのDIYリフォーム材料の「オワコンぶり」を軽く分析してみたいと思います。
あくまでも、誤解の無い様に記しますが、「ホームセンター」がオワコンと言っているのでは無く、その中の「壁装商材全般」がオワコンであると言う事に限定していますので・・あしからず
内装材料のDIYユースの品目として挙げられるのが、・壁紙・襖紙・障子紙・ガラスフィルム・施工道具などに代表されます。
ここでは、ガラスフィルムと施工道具に関しては、後日機会が有ればと言う事で・・
さて、これらの品群が「レッドオーシャン化」して低迷を極め出したのは、今から遡ること約8年ほど前の「リーマンショック」のころを境とした年代からその傾向が顕著になりました。
◆襖紙はどうか?
昔を思い起こせば、襖紙に限って言うとすると、昭和70年代後半から80年代前半に掛けてそれはもうすさまじいばかりの「全盛期」を迎えておりました。
各ローカルエリアの集会所などの住民が多く集まる所へ2トントラックで乗り付けてその場で即売会を開始すれば、黒山の人だかりとなって、朝方から販売したその2トン分の襖紙が昼過ぎにはもうほぼ完売する様な盛況を迎え、それが各所でおこり、作っても造っても(紙を作っても、建具を造ってもの意)数量が間に合わないと言った、今では少し想像も出来ないような状態で有りました。
それが最近に有っては、近年の住宅事情の洋風化の変化によって、ふすま戸がハマっている住居が減少している事が最大の要因で、衰退傾向著しく、もうそれはほぼニーズの消滅状態と言っても過言では有りません。
◆障子紙はどうか?
一方、障子紙はどうであったかと言いますと、当時はまだまだ年末になると「水洗い」をして濡れた建具に洗濯のりを塗りつけて、新しい障子紙を張り替える従来の習慣が残っていたので、それなりにほんとそれなりに売れてはいたのであります。
しかしこちらも、最近となっては建具の存在すらままならない上に、「破れない」だの「破れにくい」だのと言った、和紙とは似て非なるプラスチックの商材が取って替わって、全く持ってLEDの台頭による白熱電球の消滅現象と同じです。
破れもしない、壊れもしない汚れもしなければ、それは「あがり」の客を次から次へと年々造り続け、張り替えの需要は完全に衰退の方向へ行くのは火を見るよりも明らかとなっております。
◆壁紙はどうか?
上の2つの襖紙や障子紙ほど無いにせよ、その低水準の需要の推移が、WEBにとってかわられた品群としては、群を抜いていると思います。
全体需要が、襖や障子の様に壊滅したのでは無く、完全に販売チャンネル(チャネル)がWEBにシフトしてしまったと考えれるくらいに顕著です。
では、以下に壁紙販売がどのサイトへ奪われてしまったか等を含めて簡単に・・・
「販売形態の変化を助長したサイトまとめ」と「ホームセンターでは内装材が売れないその理由」
◎【WEB販売まとめ】
今でこそ、何でもかんでもWEBによって手に入る環境が整備されてきましたが、当時はまだまだ現業のリアルの販売業界関係者は、WEBでの販売に全くと言っていいほど懐疑的で、まさかその7年~10年後にこの様な完全にとってかわられるような環境になるようなことは想像も出来なかった人が90%以上占めていました。
あれよあれよと言う間に、WEBの空間に雨後のタケノコの様に出現したサイトの中から特に主要なサイトでホームセンターがその動向を今更ながら気にしているサイトを以下に数点まとめてみたいと思います。
・壁紙屋本舗
WEBを利用した内装材料販売で、今やダントツの販売力を持っているサイトです。
業界関係者でその名前を知らない人は居ないくらい有名になってます。
サイト ⇒こちら
・DIY TOOL ドットコム
上記の壁紙屋本舗の完全な対抗馬となりうるサイト。新興勢力ながら、卓越したそのサイト作成のセンスと道・工具商の生業が前身で有っただけに、その掲載道具や素材達に対する「愛」が伝わって来ます。
DIY業界初のWEB⇒リアル店舗出店という業態構成もレアケース
今後の業界席捲と言う意味では有望株な企業
サイト⇒こちら
・DIY 女子部
女子力を活かして「楽しく☆かわいく☆美しく」DIY活動をするサークル
サイト⇒こちら
DIYに女子力を取り入れて更なる業界の活性化を図るために2011年3月に創設。
「女性参画の無い産業や業界は衰退する速度が速くまたその傾向が高い」と言う観点に於いては、女子力を取り入れるその狙いは王道だと思います。
現在部員数1993名以上。
まだまだこれから増やしていくでしょう・・
女性の参画と言えば、忘れてはいけないのがDIYの元祖カリスマ「湯田 加寿子」さんです。
先生がNHK等を通じてDIYの普及や啓もう活動に勤しんでおられたのは、その走りとなるものです。
↓下も同様。湯田せんせが居なければ、「カリスマ主婦」がDIYするような事も無かったと思います。
そう言った先達の湯田さんをリスペクトしているのかしていないのかは久米さんの書き物からは読み取ることが出来ませんでした。(自分が見つけられなかっただけかと思います)
・DIY カリスマ主婦「久米 まり」
このカリスマ主婦は、UR賃貸住宅を専門にDIYでリフォームする事に特化した事で一躍有名になりました。
それまでは、「タブー」とされてきた、「賃貸住宅」のリフォームの規制を取っ払うきっかけとなった功績は大きいと思います。
この主婦の登場によって、「賃貸」でもリフォーム出来るんや!といった新たな需要を喚起したからです。
久米 まりさんのブログ⇒こちら
◎【内装材料が売れ無くなったその理由】
ホームセンターの業種全般に言われる事なのですが、「接客」を放棄してしまった事に起因します。
欧米流の「経費削減・効率化」「セルフ」の名の元に、本来、DIYと言う人様に道具の使い方や、チップスやノウハウなどをレクチャーしてそれを自宅へ持ち帰って初めて成功体験を納める事が出来る商品や商材の販売で有る事から、完全に引き上げて、それを店頭から放棄してしまった事が要因であると考えます。
それを証拠に、有る日を境に「この店、だれも店員いてない!」や「店員全くおらへんやん!」などと言ったセリフを吐きながらカートを押して店の中を徘徊する客の姿をかなりの企業の店頭で見かけました。
今でこそ、かすかに生き残っているホームセンター企業は店頭の従業員の配備を再び手当てし出す所も見受けられるようになりましたが、半数くらいの企業ではいまだにレジ前の現金収受の箇所にしか店員がいない店舗なども少数ながら存在します。がそんな企業はもう青色吐息です。
先にも記したような、DIYのインフルエンサーたる人や集団がWEBを通して今以上にもっと草の根を張って行けば、おのずと「ホームセンター」へは部材調達の場としての役割しかほんと無い様な気がします。
それさえも、アマゾンを始め楽天サイトなどを通じて通販で購入する方が消費者に取って断然楽で有れば、ますます加速度的にホームセンター離れが進んで行くかも?しれないですな・・
番外編の箸休め
海外サイトの面白い動画を発見したので、貼り付けます
【タイムラプスでDIY】
▼120日間掛けて、リフォームした模様をおよそ20分間の早回しで見る事が出来る動画。
外人の2名ほどの素人の住人が新たな居住空間をゼロから作り上げて行く様子が面白い。
ただ20分間と言うのは見る方に取っては、やや長丁場の作りとなっており中だるみになってしまうかもしれませんが、動画の最後を迎えると、早回しが終わって、「長いなぁ―」と思いながら閲覧していたじらしが、120日間掛かった彼らの「労力の共有」と言う演出を兼ねている事に気づかされる素敵なラストシーンとなっています。
リフォームとは、こんなに楽しいのだ!
と行きつくまでに相当な資材や機材の知識や使用方法を知る必要が有ると思います。(動画を見ても分かると思いますが)
これを、「セルフサービスでどうぞ!」みたいな販売方法をしていて売れるわけがない。
いや、まったくもって素人には不可能だと感じさせますorz